観音寺厨子

厨子は、仏像等を安置する仏具です。背面板壁の内部に天文13(1544)年の墨書があり、制作年代のわかる厨子として貴重なものです。正面扉は観音開きの桟唐戸(さんからど)で、上部には輪違い菱格子(ひしごうし)の格子窓(こうしまど)がつけられています。頭貫(かしらぬき)・木鼻(きばな)は比較的古い様式を留め、柱は上・下端をわずかに細めて丸くした粽柱(ちまきばしら)です。柱と側板内面は黒塗り、扉と側板外面は朱塗りの跡が一部残っています。

※桟唐戸…禅宗様の扉の一種。枠の中に框・桟を縦横に組み、その間に板をはめる。
※頭貫・木鼻…横木の先端に装飾的な彫刻をほどこしたもの。