(最終更新日令和7年12月26日)

 令和6年(2024年)5月17日に、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、民法等の一部改正法が成立しました。
 この改正法は、こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに、親権(単独親権、共同親権)、養育費、親子交流などに関するルールが見直され、令和8年(2026年)4月1日に施行されます。

親の責務に関するルールの明確化

・ 父母が、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもを養育する責務を負うことなどが明確化されています。

今回の改正では、次のような親の責務が明確化されています。

【こどもの人格の尊重】
 父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもの心身の健全な発達を図るため、こどもを養育する責務を負います。その際には、こどもの意見に耳を傾け、その意見を適切な形で尊重することを含め、こどもの人格を尊重しなければなりません。

【こどもの扶養】
 父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもを扶養する責務を負います。この扶養の程度は、こどもが親と同程度の水準の生活を維持することができるようなもの(生活保持義務)でなければなりません。

【父母間の人格尊重・協力義務】
 父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもの利益のため、互いに人格を尊重し協力しなければなりません。

親権に関するルールの見直し

・ 父母の離婚後の親権者の定めの選択肢が広がり、離婚後の父母双方を親権者と定めることができるようになります。

・ 今回の改正により、離婚後は、共同親権の定めをすることも、単独親権の定めをすることもできるようになります。

・ 父母双方が親権者である場合の親権の行使方法のルールが明確化されています。
① 親権は、父母が共同して行います。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他方が行います。
② 次のような場合は、親権の単独行使ができます。
〇 監護教育に関する日常の行為をするとき
〇 こどもの利益のため急迫の事情があるとき
③ 特定の事項について、家庭裁判所の手続で親権行使者を定めることができます。

【監護教育に関する日常の行為】
 日々の生活の中で生じる監護教育に関する行為で、こどもに重大な影響を与えないものをいいます。個別具体的な事情によりますが、例えば、日常の行為に当たる例、当たらない例としては、次のような場合があります。

日常の行為に当たる例(単独行使可) 日常の行為に当たらない例(共同行使)

〇食事や服装の決定
〇短期間の観光目的での旅行
〇心身に重大な影響を与えない医療行為の
 決定
〇通常のワクチンの接種
〇習い事
〇高校生の放課後のアルバイトの許可

〇こどもの転居
〇進路に影響する進学先の決定(高校に進学せずに就職するなどの判断を含む)
〇心身に重大な影響を与えない医療行為の決定
〇財産の管理(預金口座の開設など)

【こどもの利益のため急迫の事情があるとき】
 父母の協議や家庭裁判所の手続を経ていては親権の行使が間に合わず、こどもの利益を害する おそれがある場合をいいます。急迫の事情があるときは、日常の行為にあたらないものについても、父母の一方が単独で親権を行うことができます。
 個別具体的な事情によりますが、例えば、急迫の事情の例としては、次のような場合があります。
● DVや虐待からの避難(こどもの転居などを含みます)をする必要がある場合(被害直後に限りません)
● こどもに緊急の医療行為を受けさせる必要がある場合
● 入学試験の結果発表後に入学手続の期限が迫っているような場合  など

・ 父母の離婚後のこどもの監護に関するルールが明確化されています。

【監護の分担】
 父母が離婚するときは、こどもの監護の分担についての定めをすることができます。この定めをするに当たっては、こどもの利益をもっとも優先して考慮しなければなりません。

【監護者の権限】
 離婚後の父母双方を親権者とした場合であっても、その一方を「監護者」と定めることで、こどもの監護をその一方に委ねることができます。
 このような定めがされた場合には、「監護者」は、日常の行為に限らず、こどもの監護教育や居所・職業の決定を、単独ですることができます。

養育費の支払い確保に向けた見直し

・ 養育費の取決めに基づく民事執行手続が容易になり、取決めの実効性が向上します。
・ 法定養育費の請求権が新設されます。
・ 養育費に関する裁判手続の利便性が向上します。

【養育費等に関する経過措置】
〇 養育費債権の先取特権
 施行日前に養育費等の取決めがされた場合には、 施行日以後に生じた各期の定期金に適用されます。
〇 法定養育費
 離婚時に養育費の取り決めがなくても、取り決めるまでの間、こどもと暮らす親が他方の親へ、こども一人あたり月額2万円の養育費を請求できる制度です。
 施行日前に離婚した場合等には適用されません。

安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

・ 家庭裁判所の手続中に親子交流を試行的に行うこと(試行的実施)に関する制度が設けられています。
・ 婚姻中の父母が別居している場面の親子交流のルールが明確化されています。
・ 父母以外の親族(祖父母等)とこどもとの交流に関するルールが設けられています。

財産分与に関するルールの見直し

・ 財産分与の請求期間が2年から5年に伸長されています。
・ 財産分与において考慮すべき要素が明確化されています。
・ 財産分与に関する裁判手続の利便性が向上します。

養子縁組に関するルールの見直し

・ 養子縁組がされた後に、誰が親権者になるかが明確化されています。
・ 養子縁組についての父母の意見対立を調整する裁判手続が新設されています。

参考ページ

こどもの未来のための新しいルール(外部リンク)

ひとり親家庭のためのみらい応援ガイド(外部リンク)

民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について(外部リンク)

【お問い合わせ】

こども部 こども総務課 手当医療係(保健福祉センター2F)
住所/大和市鶴間1-31-7
電話/046-260-5608 FAX/046-264-0202
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