令和2年度大和市さくら文芸祭「川柳の部」
令和2年度大和市さくら文芸祭「川柳の部」の受賞作品および審査員講評です。
審査員
荻原 美和子
最優秀賞 竹岡 美恵
自粛して脚力は減り身は肥える
外出の自粛要請が続き、運動不足による体力の衰えや、体重の増減が気になる人が増えている。閉じ籠りが続く状況を具体的に詠んだ、コロナ禍の句。
優秀賞 大宮 啓子
古希すぎて生きてるだけで丸儲け
七十歳を過ぎたら、あとは生きているだけで十分と思う作者。医学の進歩は目覚しく、無理をしないで穏やかに過ごす時間はまだ、たっぷりあると思う。
優秀賞 鈴木 昭子
気の緩み引き締め乗らぬ口車
優しい言葉や親切に考えもせず、つい乗ってしまい被害に遇う人が増えている。気持ちが弾んでいる時はなおのこと。口車に乗らぬと言う自信家も要注意。
優秀賞 鈴木 澄子
マスクつけ手抜き化粧に家計浮き
コロナ禍の感染対策に日々のマスクが欠かせない。化粧をせずに出掛けるのは気楽で、家計に優しいのも有難いこと。忙しい女性の共感を呼ぶ旬の句。
優秀賞 二村 七重子
怖いねとばあちゃんやたら手を洗う
感染予防には、こまめな手洗いが欠かせないと言われるが、何度も手を洗うおばあちゃんの日常を軽いタッチで纏めた。おばあちゃんの行動に共感する。
優秀賞 山ノ井 松枝
それぞれにマスク可愛い通学路
小学生のマスクがなんとも可愛い。ママの手作りや、子供用のおしゃれなマスクもあり、友達とにぎやかに通う児童の平和な情景がストレートに伝わる。