令和5年度YAMATOイラストレーションデザインコンペ入賞作品
YAMATOイラストレーションデザインコンペは、若者の発表活動をサポートするとともに、大和をイラスト溢れるまちに変えていくことを目的に、平成23年度から実施している公募型のコンペです。
13回目の開催となる今回は、428点の作品が集まりました。
このページでは、428点の中から審査によって選ばれた最優秀賞(1点)、優秀賞(4点)、及び、入選作品展の来場者投票による「みんなで選ぶBESTイラスト」(1点)を紹介します。
なお、この他の入選作品は、入選作品展パンフレットでご覧いただけます。
第13回YAMATOイラストレーションデザインコンペ入選作品展パンフレット (PDFファイル: 3.7MB)
審査員
及川 正通・伊藤 桂司・江上 隆夫・小林 覚
令和5年度 最優秀賞 「大切なひとと食べるごはん」 清水 さやか
審査員講評
モノクロでうっかりすると見逃しそうな作品だった。神は細部に宿るというけれども、超極細のペンを使って、緻密かつ丁寧に丁寧に描き上げられている。テーマは「大切なひとと食べるごはん」。不思議な生き物たちが食卓を囲み、ディナーを摂っている。(といっても口が無いのが、また不思議。)この絵の力は花が咲く地面と星がまたたく夜空にある。どちらも渦がうねるように細かい線で埋め尽くされ、この描き込みが、作者の世界を成立させている。最優秀賞、おめでとうございます。
令和5年度 優秀賞 「ゆらめきの中のきらめき」 Iko
審査員講評
むしろ懐かしい香りがする、アール・ヌーボーの世界観。Ikoさんの女性でなければ描けない曲線と色彩は、そのうち、大手化粧品メーカーのイラストレーションとして登場してもおかしくない...。将来性のあるイラストレーションとはこういうものか。
令和5年度 優秀賞 「月の糸 - 朝までおしゃべりしようね - 」 月井 菜生
審査員講評
静謐なベールに包まれたエレガントなファンタジー。ブルーグレーを基調とした美しい空気感に引き込まれました。
細部に眼を移すと、精密に描かれた花や妖精が不思議なオーラを醸しだしてキラキラしています。月の光による糸電話というドリーミーなプロットも魅力的ですね。是非、このイメージを発展させた絵本を作られてみてはいかがでしょうか。
令和5年度 優秀賞 「Relax」 青木 遥斗
審査員講評
楽というテーマで一番先に目についたのが、この作品。超ふわふわの布団か、雲のようなものに埋もれているアイディアが素晴しい!よく見ると、楽という文字にも見えてくる。PCのソフトを上手に使いこなして、楽しくPOPな作品に仕上っています。優秀賞おめでとうございます。
令和5年度 優秀賞 「骨のないさんまは『楽』」 吉本 楓夏
審査員講評
「楽」から、「楽しい」ではなく「楽ちん」を選び、さらに「骨のないさんま」に発想を飛ばしたアイデアに拍手を送りたい。人前で焼魚をきれいに食べなくてはいけなくなる年頃の、そんなリアルな思いも浮かぶ。紙の真ん中だけを使って余計な装飾をしない潔さも素敵だし、それでいて主役のさんまは美味しそうで、影の付け方も大胆でいい。ん?!
でもよく見ると、箸置きの位置が普通とは逆の右端にあり、ここに箸を揃えて置くのはむしろ「難」だ。これも狙いだとしたら、この作者は天才だ。