今年は12年に一度の全開帳 薬王院の「双盤念仏」

更新日:2022年09月07日

令和4年9月6日

soubannenbutsu

大和市上和田にある浄土宗信法寺の別院「薬王院」(大和市上和田2710)で、9月6日から9日まで上和田薬王院双盤念佛保存会による「双盤(そうばん)念仏」が行われています。

この念仏は、仏教の「声明()(しょうみょう)」から発達した音声に、抑揚をつけて長く引き伸ばして阿弥陀()仏の名を繰り返し唱える「引声()(いんぜい)念仏」の一種です。木製の吊り台に吊るした金属製の鉦(かね)()2個を1組とした「双盤()」と太鼓の音に合わせて念仏を唱えます。

今年は、12年に一度、薬師如来像の全開帳の寅年に当たることから、6日から9日にわたって実施。初日となるこの日、午前9時から双盤念仏を行いながら薬師如来像が納められた厨子の扉が開かれました。荘厳な雰囲気のなか近隣住民が念仏とともに響き渡る鉦と太鼓の音に聞き入っていました。厨子の扉は、9日午前9時から双盤念仏を行いながら再び閉められます。

また、同院の薬師如来は、鎌倉時代の武将でこの地の地頭であった和田義盛が目を患い、薬師如来に祈願したところ全快したという伝承から、目の仏様として信仰されています。同じく義盛が薬効のあるショウガを食べていたことにちなんで「薬師生姜」という芽ショウガが販売され、多くの人が買い求めていました。

同保存会会長の遠藤功一さん(77歳)は、「薬師如来像を写真では見ていますが、12年振りに実際に目にすると、やはりありがたみを感じます。昔から地域の安寧を祈願して実施してきた伝統あるこの行事を、後継者を育てながら続けていきたいと思っています」と話しました。

また、地域の自治会長として行事を支える武藤寿()()(としえい)さん(68歳)は、「新型コロナの影響で盆踊りや露店の出店はできませんが、とても大切な行事なので毎年実施してきました。無病息災を祈念しています」と話しました。

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