2024年10月5~6日 避難生活施設運営訓練
災害時に避難所が開設される大和小学校の体育館をお借りし、1泊2日の避難生活施設運営訓練を実施しました。
中学生団員主体の運営
中学生団員は「みんなで築こう 命のシェルター」というスローガンを掲げ、避難所運営側として避難所を開設。活動班に分かれ、避難者の受入れや支援物資の搬入などに携わることで運営に関わる知識を身に付けました。

TKB(トイレ・キッチン・ベッド)
今年度の大テーマは「TKB(トイレ、キッチン、ベッド)」です。
災害関連死をなくすため、生きていく上で必要不可欠な「排泄」「食べる」「寝る」の環境を避難所開設初期からしっかり整えることが、昨今の避難所では課題となっています。
団員たちはこの避難所体験を通して、災害への備えやTKBの重要性について学びました。
T:携帯トイレの疑似体験
水とお酢を混ぜものを尿に見立て、排泄袋の中で凝固剤と混ぜ、匂いや固まり具合を観察しました。とても便利で簡単に使えることがわかり、非常食だけでなく携帯トイレも備えておくべきだと実感しました。

K:非常食の調理
待ちに待った夕食の時間。一食ずつ発熱材で温めることができるタイプの非常食で、カレーライスか牛丼かを選び、自分で調理しました。発熱材に水を注ぐと一気に湯気が立ち上り、30分後にはホカホカの料理が完成。非常食とは思えないおいしい夕食に、気持ちもお腹も満足できました。
B:紙管製パーテーションの設置
紙管製パーテーションは「高松宮殿下記念世界文化賞」を受賞した建築家の坂茂氏が考案したもので、NPO法人ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク(VAN)様から指導を受け設置訓練を実施しました。全員で力を合わせてパーツを運び、組み立てると、体育館一面にパーテーションが広がりました。夜は個々の空間でぐっすり眠ることができました。
災害対応カードゲーム クロスロード
NPO法人かながわ311ネットワーク様のご指導のもと、災害時に起こりうる事象にどう対応するか一人ひとりが意見を述べる、クロスロードゲームを実施しました。自分と同じ意見も、真逆の意見もあることに気付き、災害発生時に様々な決断をすることがいかに難しいかを実感しました。
チーフ指導員による防災講話
現在危機管理学を学ぶ現役大学生で、チーフ指導員の横山さんによる防災講話(災害情報論)では、災害時のSNSの信憑性や情報収集について学ぶことができました。また、少年消防団で活動していることは将来必ず役に立つということを、団員目線で伝えてくれました。
訓練を終えて
今回の訓練で会長を務めた中学生団員、梁瀬さんの感想です。
「会長として避難所運営に携わりましたが、中学生だけで避難所を運営することの大変さと責任を感じました。これからも訓練を重ね、近い将来起こるといわれている巨大地震に立ち向かえるようにしていきたいです。」
未来の防災リーダーは確実に育っています。
この記事に関するお問合せ先
消防本部 予防課 予防係
〒242-0018 大和市深見西4-4-6 (消防本部庁舎2階)
電話:046-260-5727
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更新日:2024年10月15日