平成29年度こども体験事業 事前研修~宿泊研修

更新日:2025年03月31日

事前研修 7月17日・7月23日

今年は、小学校5年生14名、6年生6名、中学生9名の合計29名が、市内の小中学校から集まりました。

東日本大震災から6年たち、今回参加する小学5年生は当時5歳です。被災地の現状をこの目で確かめたいという児童や、昨年の参加者が何人も参加してくれました。

今年も8月7〜9日の3日間で、津波の被害が甚大であった岩手県陸前高田市を訪問しました。

事前研修では、宿泊研修に向けて陸前高田市の地理や被災状況、地震に対しての心構えなどを勉強しました。また、起震車体験で震災当時の揺れを体感したり、過去にこの事業に参加した高校生の実行委員から体験談を聞いたりすることで、東日本大震災直後やその後の復興について学びながら参加者1人ひとりが宿泊研修での目標を考えました。

現地で出会う人に質問したいことや、見学予定の震災遺構でどのような部分に注目するかなど、自分が宿泊研修で何を学んでくるのかを具体的に考え、3日間をより有意義にするための研修となりました。

参加者の感想

  • 津波の映像を見ただけでも怖かったから、被災地の人たちはもっと怖かったと思う。災害の怖さをよく知って、起きたときどうすれば助かるかをよく学んでいきたい。現地の人の話をよく聞いて、その時の人の立場になって考えたい。
  • もし私たちが住んでいる大和市が突然の地震で津波にのまれてしまったら怖いと思うし、そこから立ち直るのにも時間がたくさん必要だと思う。宿泊研修で、震災当時の気持ちやどう行動したかを直接聞いてみたい。映像では津波が来ているのに逃げずに津波を見ている人がたくさんいた。実際に津波を見たら、怖くてあまり動けないと思った。
  • 東日本大震災のことはあまり覚えていないけど、映像や写真集を見て災害の怖さがわかった。陸前高田市に行って色々な事を見たり聞いたりして、家族や先生、友達に伝えたいと思った。
  • 起震車体験で、揺れが収まったと思ったらまたすごい揺れが来たりして、いつ来るのか、いつ終わるのか分からないのが怖かった。机の足をしっかりつかんでいたけど縦揺れで体がとびはねた。
  • 起震車体験で消防署の署員さんのお話を聞いて、同じような地震が30年以内に来ると言っていたので、家に帰ったら忘れずに非常食などがあるか確認しておこうと思った。普段、近所の人にあまり挨拶していないから、これからはすれ違ったら挨拶しようと思った。
  • うごく七夕まつりの掛け声を練習して、本番でも大人に負けないくらい声を出していっぱい楽しみたい。
長机に座っている参加者達を室内前方から写した写真
グループに分かれて参加者達が話し合いをしている様子の写真
2人の参加者が入っている地震体験装置の前に男性が立ち説明をしている様子の写真
立って握り拳を作った右手をあげ、うごく七夕まつりの掛け声を練習をしている参加者達の写真

宿泊研修 8月7〜9日 2泊3日

台風の影響により、雨が降ったり止んだりの3日間でしたが、今年も陸前高田市の皆さまの温かいお出迎えとご協力で、無事に全日程を終えることができました。

現地で出会った方々は、今も悲しみや苦しみを抱えながら前を向いて生きている方ばかりでした。参加者は貴重なメッセージを多くいただき、その強さや優しさから多くのことを感じ、考えたと思います。

陸前高田市の復興に向けての道のりは続きます。私たちが今、大和市でできることはなんでしょうか。この3日間で見たこと、聞いたこと、感じたことを事後研修でまとめ、その成果を11月の「青少年健全育成大会」での発表などをとおして、広く市民に伝えていきます。

現地での活動

  1. 震災遺構見学(タピック45(旧道の駅)、気仙中学校、本丸公園、奇跡の一本松)
  2. 伝統行事「うごく七夕まつり」に川原祭組の一員として参加
  3. 戸羽太 陸前高田市長の講話
  4. 市立第一中学校仮設住宅の方々との交流会
  5. 被災地体験プログラム(長洞元気村にて)
    • 長洞元気村リーダー村上誠一さんの講話
    • 防災ワークショップ
  6. 宿泊研修のふり返り、まとめ(宿泊施設にて)
  7. 市内「鶴亀鮨」店主阿部和明さんの講話

参加者の感想

  • 震災遺構を見学しながらガイドさんの話を聞いていると、時間が止まっているように感じた。タピックでは実際に津波が来た場所よりもさらに上に登ったと聞いて、津波がとても怖かったのだと思った。本丸公園に避難した人は、自分の家や思い出の場所が津波で流されていくのを見て、何が起こっているのか混乱したと思う。
  • 昨年は堤防の作りかけだったところが完成していた。何もなかった場所に公園やお店ができていて、一年でいろいろなところが変わっていた。うごく七夕まつりでは、震災があってつらい思いをしたとは思えないほど地元の人たちも楽しんでいた。復興途中の町を盛り上げようという気持ちが伝わってきた。
  • 震災直後の写真と実際に見た時では景色が違っていて、普通の町だなと思ったりもしたけど、土砂があって建物がなくなっていたところからショッピングモールや堤防を作ったりしているところに、人々の努力を感じた。
  • 戸羽市長のお話では、全国からの応援で前向きになれたという。大和市や他の市長さんから「1人で全部やらなくていいんだよ」と言われて仲間に気づき、そのおかげで肩の力が抜けて、応援を頼めるようになったと言っていた。長洞元気村の防災クイズでは迷ったところがあったけど、他の人の考えを聞いて、そういう意見もあるんだと思った。実際に起きたらよく考え早めに行動することが大事だと思った。
  • 実際に被害があった場所へ行って話を聞くことができてよかった。テレビで見たり本で読んだりするよりも震災の恐ろしさが伝わってきて、災害はいつどんなことが起こるか分からないので、日々考えて行動しようと改めて思った。
  • 私たちの住んでいるところは津波が来ないと思うけど、もしそういうことがあったら「高い場所を見つけて避難する」行動を忘れずにとりたい。震災の時に「ここまでは津波も来ないだろう」と思って亡くなってしまった人が多いと聞いて、実際に海が見えないほど遠いところまで津波が来たことがわかり、絶対安全と考えるのではなく色々なことを想定して確実に避難したいと思った。
  • 陸前高田市で色々なものを見て、みんな明るくて笑顔だった。被災して苦しい思いをしたのに、そのつらい体験を話してくれたことに感謝したい。今回体験したことをたくさん友達や家族に伝えたいと思う。
震災遺構タピック45を訪れている参加者達の写真
暗闇の中明かりが灯った山車の前で握り拳をあげている人達の写真
参加者達が席に座っている室内の前方にスーツを着た男性が立っている写真
地元の方たちと一緒に食事をしている参加者達が笑顔で写っている写真
室内前方にあるスクリーンの横に立っている男性の話を聞いている参加者達の写真
ねじり鉢巻きをした男性の方を真剣に見ている参加者達の写真
赤、青、黄、ピンクの紙テープを持ち鶴亀鮨店の前で集合写真を撮っている写真

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こども部 こども青少年みらい課 こども青少年活動推進係
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