平成29年度YAMATOイラストレーションデザインコンペ入賞作品
平成29年度YAMATOイラストレーションデザインコンペの入賞作品および審査員講評です。
審査員
及川 正通・伊藤 桂司・江上 隆夫・小林 覚
最優秀賞 寺本 りな
生と静
”美”というテーマに”死”を持ってきたのに、少し明るく柔らかな空気が漂うのは作者のもつ繊細さの顕れなのか。
花、蔓、リンゴの色とバランスが、不思議な雰囲気を醸し出している。タイトルは「生と静」。
連作のもう1点の単彩色に近い作品を並べるとまた独特の味わいが。

優秀賞 うら あゆみ
今日のミキが一番美しい
他の先生方が、わりと尖がった才能に目をつけているので、あえて少し柔らかい作品を選ぶようにしている。
でも、そこにひと手間かけて独創性を表現している、ということを優秀賞の選考基準としている。
うらさんの作品には、細かな切り抜き細工がほどこされ、それでいて構図は大胆。
後ろ姿に目を付けた視点の「美」、それに神の白さを生かした余白の「美」。
いろんな才能を感じさせてくれるアーティストである。
優秀賞 三好 知子
百獣の王になるには
タイトルは「百獣の王になるには」で、今回のテーマ”美”には関係なさそうなのだが、このイラスト「ライオン」と「王」(さらに花も!)が入るように合体したすごく面白い構図。
ライオンの口の中が切れ長の瞳の王になり、その王の口の中の花から花びらが一枚落ちようとしている。
そのすべてを(王冠も含め)繊細なタッチの色えんぴつと絵の具を描いている。