令和3年度大和市さくら文芸祭「川柳の部」

更新日:2022年04月22日

令和3年度大和市さくら文芸祭「川柳の部」の受賞作品および審査員講評です。

審査員

やまぐち 珠美

最優秀賞 神宮寺 清文

女から母へ船出の海満ちる

なんと雄大で、温かな応援句でしょう。身近な方の出産への一句と思います。女性の変化を「海満ちる」ととらえた詩情が読む人の心を揺さぶります。

優秀賞 東 晢子

薬手帳保険証持ちプチさんぽ

川柳の切り口が冴える一句です。上の句と中の句から「プチ散歩」へ転換、ユーモアの視座でご自身を見つめています。この視座こそ川柳の大人力です。

優秀賞 小糸 藍子

不器用でいつも消ゴム持って生き

川柳は喩え(たとえ)の面白さが特長のひとつです。「消しゴム」は、人生のつまずきや間違えを懸命に建て直す処世への覚悟です。「持って生き」が輝きます。

優秀賞 小須田 壽久

古希すぎて大器晩成まだ捨てず

作者の心意気が熱を帯びて伝わります。一歩ずつ確かに歩む日常が浮かんでくる下五です。人生百年と言われる時代に「大器晩成」の一語が響きます。

優秀賞 増田 千賀子

自然には勝てぬ地球の間借り人

時代を映し風刺する。これも川柳の髄です。「勝てぬ」に人間への警鐘を、そして「間借り人」で世相に寸鉄を打ちました。「地球」への謙虚を示しています。

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