医薬品の場合
市販薬の過量摂取(オーバードーズ)について
「オーバードーズ」とは、市販薬を用法・用量を守らず大量・頻回に服用する行為のことで、薬物乱用のひとつとされています。
近年、10代の若者を中心に市販薬の過量摂取(オーバードーズ)が広まっており、社会的な問題となっています。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所が行った「薬物使用と生活に関する全国高校生調査2021」では、「過去1年以内に市販薬の乱用経験がある」と回答した割合が、約60人に1人という結果でした。
オーバードーズが増えている背景
オーバードーズが増えている背景には、不規則な生活習慣、家庭や学校での虐待やいじめ、等によるストレスがあります。
そこで市販薬を大量・頻回に服用することで、眠気や疲労感がなくなることがあるため、ストレスから解放される手段として摂取される傾向があるようです。
しかし、これらの効果は一時的であるため、何度も効果を得たいがゆえに過量摂取を繰り返してしまいます。
市販薬の例
乱用の対象となっている市販薬の例
睡眠薬、鎮痛剤、鎮咳・去痰薬、総合感冒薬、抗アレルギー薬等。
オーバードーズの弊害
幻覚、呼吸困難、めまい・立ちくらみ、発作など様々な症状が出てきます。最悪の場合、死に至ることもあります。
医薬品は正しく使いましょう
医薬品を適正に使用することを目的として、薬局や薬店では薬の購入時に、薬剤師や登録販売者が症状を確認し、必要な情報を提供する場合があります。
薬剤師や登録販売者の説明をよく聞き、また添付文書をよく読み、医薬品を正しく使いましょう。

厚生労働省(一般用医薬品の濫用防止に関するポスターについて)
更新日:2025年10月10日