難聴と認知症の関係

更新日:2024年08月20日

超高齢社会を迎えた日本では加齢に伴う難聴の有病率が上昇し、70歳代後半になると約7割の方に難聴があるという報告もあるなど、今後も難聴高齢者の数は増加の一途をたどるものと思われます。

予防可能な40%の認知症の危険因子のうち、難聴の影響が最も大きいことが報告されており、難聴と認知症との関係が社会的にも注目されています。

難聴により脳に伝えられる音の刺激や情報量が少ない状態になると、脳の萎縮や神経細胞の弱まりが進み、それが認知症の発症に大きく影響することが明らかになってきました。

難聴は認知症発症のリスク以外にも、人や社会とのコミュニケーションをつい避けがちになってしまうことも深刻な問題です。また加齢性難聴への有効な治療法は存在しないのが現状です。

しかし、補聴器を使うことで生活の質の低下を防ぎ、幾つものデメリットを抑えることも報告されています。

日本は諸外国と比べ補聴器装用者は少ないと言われていますが、「聞こえにくい」ということで生活に支障がある場合は、補聴器の使用を検討してみることをお勧めします。その際には、ご自身にあった補聴器を見つけるために、専門的な設備や専門知識・技術を持った耳鼻咽喉科医(補聴器相談医)や認定補聴器専門店にご相談下さい。

軟骨伝導型イヤホンの設置について

人生100年推進課では、加齢性難聴等により、窓口での説明が聞き取りづらい市民の方をサポートするために、軟骨伝導型イヤホンを導入しました。

ご希望の方はお気軽に申し付け下さい。

軟骨伝導型イヤホンの概要

・独自のイコライジング技術で周囲の雑音を軽減し声を強調することができます。

・使う方の耳の中に音を生成しますので、ご本人は明瞭に聞こえますが周囲に音が漏れません。

・集音器と軟骨伝導型イヤホンがセットになっており、シンプル操作で誰でも簡単に使える集音器です。

軟骨伝導について

音源から蝸牛(内耳)に至る音伝導経路の一つであり、この経路は2004年に奈良県立医科大学の細井裕司教授によって発見されたもので、従来から知られている気導、骨伝導とは異なることから「第3の聴覚経路」とも呼ばれています。

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