令和7年度 施政方針【はじめに】
はじめに
本日ここに、令和7年度の予算並びに諸議案をご審議いただくにあたり、私の市政に対する所信の一端を申し述べ、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
4月から新しい総合計画、第10次大和市総合計画がスタートいたします。この大きな節目を迎え、身が引き締まる思いです。
令和6年を振り返りますと、改めて変化の大きい年であったと感じています。昨年の元日に発生した能登半島地震は、日本中に大きな衝撃を与えました。今なお被害の爪痕が残る被災地では、1日も早い生活の再建を目指して復興が進められています。また、自然の猛威は地震災害にとどまることはなく、地球温暖化の進行を象徴するかのように、日本の年間平均気温が統計開始以来、最も高い年であったと発表され、中でも酷暑となった夏には、命を守る熱中症対策が喫緊の課題になりました。
経済に目を移しますと、昨年2月、東京株式市場における日経平均株価は、バブル景気の史上最高値を34年ぶりに更新した一方で、8月には、過去最大の下落幅を記録したことも記憶に新しいところです。
これらに共通して言えるのは、わずか1年、その短い期間に起こった出来事や変化が、いかに大きく、そして、いかに予測が難しいものであったか、ということではないでしょうか。
私は、このように予測の難しい変化が連続する時代だからこそ、これまで以上に、一人ひとりの「幸せ」の価値が高まり、重要になると考えています。例えば、私自身は、家族や友人と共に時間を過ごしたり、地域の人々との親交を深めたりしている時に、幸せを感じることができます。これは、人間が集団の中でお互いを認め合い、常に社会と関わりながら生きる存在であるからなのかもしれません。ハーバード大学のロバート・ウォールディンガー教授らの研究によって「健康で幸せな人生を送るために必要なのは、良好な人間関係」とされた結論はよく知られているところです。
このように幸せの実感と密接に関連する他者との関係性、個人と個人だけではなく、地域社会などを含めて、まさに「つながり」が重要であり、それは時に、困難な局面を共に乗り越える大きな力にもなります。そのため、第10次大和市総合計画には、幸せと、幸せを実現するためのつながりの重要性を表現した将来都市像を掲げました。つながりが生まれる取り組みや環境づくりを推進することを施策の基本としながら、新年度、その第一歩として、地域の人々をつなげる持続可能なコミュニティ活動に対する支援やにぎわい創出に向けた取り組みなどを推進してまいります。
今の時代をつくれるのは今を生きている私たちだけです。そして、大和市に関わる皆がつながり合い、協力することは、健康に暮らし、幸せを感じられるまちをつくる大きな原動力となります。大和市が未来への希望に満ち、元気あふれる都市となるよう努めながら、一年を駆け抜けてまいります。
それでは、第10次大和市総合計画の将来都市像「みんながつながる健幸都市やまと」の実現に向けた7つの目標に沿って、新年度の主要な事業について、説明を申し上げます。
更新日:2025年02月25日