令和3年度課税の税制改正

更新日:2023年01月19日

令和3年度の税制改正の主な内容

 令和3年度から適用された個人住民税(市・県民税)の主な改正点は以下のとおりです。

基礎控除の改正

  • 働き方の多様化を踏まえて、給与所得控除額と公的年金等控除額がそれぞれ10万円引き下げられ、どの所得を得ている人でも控除できる基礎控除が10万円引き上げられます。
  • 合計所得金額が2,400万円超の場合は、基礎控除額が段階的に減額されます。
基礎控除の改正詳細
合計所得金額 改正前 改正後
2,400万円以下 33万円 43万円
2,400万円超
2,450万円以下
33万円 29万円
2,450万円超
2,500万円以下
33万円 15万円
2,500万円超 33万円 0円

給与所得控除の改正

  • 給与所得控除額が10万円引き下げられます。
  • 給与所得控除額の上限額を適用することとなる収入基準と、控除の上限額も引き下げられます。
給与所得控除の改正一覧
給与収入額  =A 改正前 改正後
162.5万円以下 65万円 55万円

162.5万円超

180万円以下

A×40% A×40% -10万円

180万円超

360万円以下

A×30% +18万円 A×30% +8万円

360万円超

660万円以下

A×20% +54万円 A×20% +44万円

660万円超

850万円以下

A×10% +120万円 A×10% +110万円

850万円超

1,000万円以下

A×10% +120万円 195万円
1,000万円超 220万円 195万円

(注)給与収入額が660万円未満の場合は、給与所得(給与収入から給与所得控除を差し引いて求める金額)は上表によらず所得税法別表第5により求めます。(所得税法第28条第4項)

公的年金等控除の改正

  • 公的年金等控除額が10万円引き下げられます。
  • 控除額に上限が設けられます。
  • 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が1,000万円を超える場合、控除額がさらに減額されます。

表中の分類

  • (1)公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が1,000万円以下の場合
  • (2)公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が1,000万円超、2,000万円以下の場合
  • (3)公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が2,000万円超の場合

(注)(1)~(3)の該当する表の中でご自身の公的年金等の収入額の列とぶつかったところが控除額です。

(1)公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が1,000万円以下の場合

年齢

公的年金等の

収入額 =B

改正前

改正後

(1)

65歳

以上

330万円未満 120万円 110万円
330万円以上
410万円未満

B×25% 

+37.5万円

B×25%

+27.5万円

410万円以上
770万円未満

B×15% 

+78.5万円

B×15%

+68.5万円

770万円以上
1,000万円未満

B×5% 

+155.5万円

B×5%

+145.5万円

1,000万円以上

B×5% 

+155.5万円

195.5万円
       

65歳

未満

130万円未満 70万円 60万円
130万円以上
410万円未満

B×25%

+37.5万円

B×25% 

+27.5万円

410万円以上
770万円未満

B×15% 

+78.5万円

B×15% 

+68.5万円

770万円以上
1,000万円未満

B×5% 

+155.5万円

B×5% 

+145.5万円

1,000万円以上

B×5% 

+155.5万円

195.5万円

(2)公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が1,000万円超、2,000万円以下の場合

年齢

公的年金等の

収入額 =B

改正前

改正後

(2)

65歳

以上

330万円未満 120万円 (1)-10万円
330万円以上
410万円未満

B×25% 

+37.5万円

(1)-10万円

410万円以上
770万円未満

B×15% 

+78.5万円

(1)-10万円

770万円以上
1,000万円未満

B×5% 

+155.5万円

(1)-10万円

1,000万円以上

B×5% 

+155.5万円

(1)-10万円
       

65歳

未満

130万円未満 70万円 (1)-10万円
130万円以上
410万円未満

B×25%

+37.5万円

(1)-10万円

410万円以上
770万円未満

B×15% 

+78.5万円

(1)-10万円

770万円以上
1,000万円未満

B×5% 

+155.5万円

(1)-10万円

1,000万円以上

B×5% 

+155.5万円

(1)-10万円

(3)公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が2,000万円超の場合

年齢

公的年金等の

収入額 =B

改正前

改正後

(3)

65歳

以上

330万円未満 120万円 (1)-20万円
330万円以上
410万円未満

B×25% 

+37.5万円

(1)-20万円

410万円以上
770万円未満

B×15% 

+78.5万円

(1)-20万円

770万円以上
1,000万円未満

B×5% 

+155.5万円

(1)-20万円

1,000万円以上

B×5% 

+155.5万円

(1)-20万円
       

65歳

未満

130万円未満 70万円 (1)-20万円
130万円以上
410万円未満

B×25%

+37.5万円

(1)-20万円

410万円以上
770万円未満

B×15% 

+78.5万円

(1)-20万円

770万円以上
1,000万円未満

B×5% 

+155.5万円

(1)-20万円

1,000万円以上

B×5% 

+155.5万円

(1)-20万円

配偶者・扶養控除等の改正

  • 給与所得控除や公的年金等控除が10万円引き下げられ、これまでと同じ収入であっても所得が10万円増加することになるため、配偶者や扶養控除等の所得要件が10万円引き上げられます。
  • 家内労働者等の所得計算の特例は、基礎控除が10万円引き上げられることから、必要経費に算入する金額の最低保証額が10万円引き下げられます。

配偶者・扶養控除等の改正一覧 (合計所得金額要件)

  改正前 改正後

同一生計配偶者、扶養親族

38万円以下 48万円以下

配偶者特別控除

に係る配偶者

38万円超

123万円以下

48万円超

133万円以下

勤労学生控除 65万円以下 75万円以下

 

家内労働者等の所得計算の特例

  改正前 改正後

必要経費に算入する金額

の最低保証金額

65万円 55万円

非課税の範囲の改正

給与所得控除と公的年金等控除が10万円引き下げられ、これまでと同じ収入であっても所得が10万円増加することになるため、非課税となる所得要件が10万円引き上げられます。

単身の場合
  改正前 改正後
均等割
 

合計所得金額が

35万円以下

合計所得金額が

45万円以下

所得割
 

総所得金額等が

45万円以下

総所得金額等が

45万円以下

同一生計配偶者または扶養親族がいる場合
  改正前 改正後

合計所得金額が35万円×

(本人+扶養親族等の人数)+21万円

合計所得金額が35万円×

(本人+扶養親族等の人数)+31万円

総所得金額等が35万円×

(本人+扶養親族等の人数)+32万円

総所得金額等が35万円×

(本人+扶養親族等の人数)+42万円

障害者、未成年者、ひとり親・寡婦(改正前:寡夫・寡婦)に対する非課税措置
  改正前 改正後

均等割・所得割

合計所得金額が

125万円以下

合計所得金額が

135万円以下

(注)合計所得金額や総所得金額等については、「総所得金額、総所得金額等、合計所得金額について」をご覧ください。

ひとり親税制の改正

  • これまで設けられていた寡婦控除や寡夫控除は、婚姻歴のない人が控除を受けられなかったり、性別による不公平な要件であったりするなどの問題がありました。それを解消するために、「ひとり親控除」に改組されました。これにより、寡夫控除は廃止されます。
  • 子どものいない寡婦については、夫を亡くし高齢の家族を扶養しながら働いている人など、働き方に制約があることへの配慮が必要なため、一定の要件のもと「寡婦控除」が引き続き存置されます。
  • 世帯の中で続柄に夫(未届)や妻(未届)と記載されている人がいる場合や、事実婚状態の場合は、いずれの控除も適用することはできません。

本人が女性の場合の控除額

改正前

本人の

合計所得金額

事由 扶養 寡婦控除

500万円以下

死別

30万円(注1)
子以外 26万円
なし 26万円

離別

30万円(注1)
子以外 26万円
なし 0円

未婚

0円

500万円超

死別

離別

26万円(注2)
子以外 26万円(注2)
なし 0円

未婚

0円

 

改正後

本人の

合計所得金額

事由 扶養

寡婦控除又は

ひとり親控除

500万円以下

死別

30万円(注2)

(ひとり親)

子以外 26万円(寡婦)
なし 26万円(寡婦)

離別

30万円(注2)

(ひとり親)

子以外 26万円(寡婦)
なし 0円

未婚

30万円(注2)

(ひとり親)

500万円超

死別

離別

0円
子以外 0円
なし 0円

未婚

0円

本人が男性の場合の控除額

改正前

本人の

合計所得金額

事由 扶養 寡婦控除

500万円以下

死別

離別

26万円(注2)
子以外 0円
なし 0円

未婚

0円

500万円超

死別

離別

未婚

0円
子以外 0円
なし 0円
改正後

本人の

合計所得金額

事由 扶養 ひとり親控除

500万円以下

死別

離別

30万円(注2)
子以外 0円
なし 0円

未婚

30万円(注2)

500万円超

死別

離別

未婚

0円
子以外 0円
なし 0円
  • (注1)の区分における扶養欄の「子」とは、「扶養親族である子」を表しており、合計所得金額が38万円以下であることが条件です。
  • (注2)の区分における扶養欄の「子」とは、「生計同一の子」を表しており、総所得金額等が48万円以下(改正前は38万円以下)であることが要件です。
  • (注1)の区分において、「子」が「扶養親族である子」ではなく「生計同一の子」である場合、控除額は26万円になります。
  • 合計所得金額や総所得金額等については、「総所得金額、総所得金額等、合計所得金額について」をご覧ください。

調整控除の改正

合計所得金額が2,500万円超の人に基礎控除が適用されなくなったことに伴い、調整控除も適用されないこととなりました。
(注)調整控除とは、税源移譲に伴う税制改正によって個々の納税者の負担が変わらないよう、平成19年度以降の個人住民税において、所得税と住民税の人的控除額の差に基づく負担増を調整する税額控除です。詳しくは「税額控除の一覧について」をご覧ください。

所得金額調整控除の創設

(1)と(2)の両方の控除がある場合は、(1)の控除後の金額から、(2)を控除します。

(1) 子どもや特別障害者を有する人等に係る所得金額調整控除

 給与所得控除の上限額を適用する給与収入額を1,000万円から850万円に引き下げたことによる、子育て世帯などの負担増加に考慮したものです。
 給与収入額が850万円超で、次のいずれかに該当する場合、「(給与収入額(注釈) -850万円)×10%」が給与所得から控除されます。

  • 本人が特別障害者である
  • 23歳未満の扶養親族がいる
  • 同一生計配偶者や扶養親族の中に特別障害者がいる

(注)給与収入額が1,000万円超の場合は、1,000万円を給与収入額として計算します。

(2)給与所得と公的年金等の雑所得の両方がある人に対する所得金額調整控除

基礎控除が10万円引き上げられたものの、給与所得控除と公的年金等控除がそれぞれ10万円引き下げられたため、両方の所得がある人はどちらか片方だけの控除を引き下げるよう調整するものです。
  給与所得と公的年金等の雑所得の合計が10万円超の場合、「給与所得(注釈)+公的年金等の雑所得(注) -10万円」を給与所得から控除します。

(注)所得が10万円を超える場合は、10万円をその所得額として計算します。

この記事に関するお問合せ先

総務部 市民税課 個人市民税第1・第2係
〒242-8601 大和市下鶴間1-1-1 (本庁舎2階 案内図)
電話:046-260-5232
ファックス:046-264-6093

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